今月のひと枝「マツカゼソウ (松風草)」

マツカゼソウ (松風草)<ミカン科・マツカゼソウ属>

州(宮城県以南)から九州の山地や林縁に生える多年草。茎の高さは50~80センチ。葉は軟らかく3回3出羽状(うじょう)複葉で互生し油点がある。小葉は倒卵形から楕円形で1~2センチ。葉は折ると独特の香りを放つ。8~10月に枝先に小さな白い花を多数つけ、秋には小さな蜜柑のような果実ができ晩秋に熟す。本来の名はマツガエソウ(松枝草)で、松の枝の図柄に姿が似ていることから、また秋風に吹かれる姿に趣を感じて名付けられたといわれている。・・
▼晩夏の候、酷暑の夏もあと一息。虫の音(ね)と共に朝夕頬をなでる風は、心なしか秋の気配。
▼近くの溪谷沿いで出合ったのはマツカゼソウ。思わず足を止める。そよぐ姿は涼を誘い、枝先の白い小さな花がなんとも可愛らしい。
▼必ず巡りくる次の季節に思いを馳せ、猛暑の日々を乗り切る。春夏秋冬、四季のある日本に暮らせ幸せに思う。

~佐伯区湯来町2024・8~


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