今月のひと枝「ハルニレ」

ハルニレ(春楡) <ニレ科 ニレ属>

北海道から九州に自生する落葉高木。特に冷涼な山地に生え北海道に多く、街路樹や公園樹として植えられている。葉身長は3~15センチ、幅2~8センチの倒卵形。先端が鋭く尖り縁(ふち)に重鋸歯がある。また、葉の下半分が左右非対称なのが特徴。花は3~5月。芽吹く前に小さな花を咲かせ葉が開く頃には結実する。近似種のアキニレは、秋に開花し実を結ぶ。また、葉の形も小さい。「ニレ」の由来は、樹皮を剥がすとヌルヌルし、それを意味する古語「ぬれ」が転訛したものとされる説がある。一般にニレと呼ばれるのはハルニレを指す。・・・
▼山裾が広がる木立の中、この時期、黄緑色のこんもり茂った樹冠が目に飛び込む。ひと際目を惹く一本の樹。堂々たる幹を背に上を仰ぐと、たくましい枝と、透き通った美しい葉が空に映える。
▼芽吹く樹々たちはここぞとばかりに個性を発揮。山々はやさしい緑に彩れ、たまらなく美しい季節を迎えている。憧れのハルニレ、描かせてくれてありがとう。

~佐伯区湯来町 2024・4~


PDFダウンロード (313 KB)

No comments yet.

コメントを残す

Powered by WordPress. Designed by WooThemes