第3部 なぜドラム缶窯?・なぜ竹炭なの?
私達素人が炭焼きをするのはCO²を固定化するとかエコとか難しい事はあまり考えないで、山の整備で出た材料を利用して、楽しみの炭作りをしているのが現状で採算から考えると交通費・労力・時間の何をとっても間尺に合いません。
私が個人の窯で焼いていた時、ある温泉場で使ってみたいという事で10㎏1万円で買ってもらったのが唯一の大量販売実績です。
継続して販売するにはそれなりの販売拠点を確保することが必要ですし、売れたら売れたで商品を供給しなくてはなりなせんが、継続生産する事は大変な労力です。最近道の駅でもあまり買う人を見かけませんが、初めての人は使用方法が判らないのでは?
ただ袋詰めを並べている場合が多いのです。しかし、私の経験では、竹炭を土産にさし上げると大変喜ばれています。
“買うほどではないけれど有るといいな”と言った微妙なところでしょうか。
ドラム缶で焼く竹炭は1窯に炭の材料が70~80㎏入ります。(孟宗竹で10~15本分必要です。)着火後8~12時間で終了できますので約半日の勝負です。製品の竹炭は15㎏くらい収穫できます。しかしその内綺麗に揃えて商品化出来るのは10㎏程度に絞られます。全部売れたとしてもいくら回収できるでしょうか。(一般に小袋詰めで販売している竹炭は、グラム当り200~300円です。)
売れる事をあまり期待しないで炭焼きを楽しみましょう。
本格炭窯は大きさにもよりますが、炭材が1~2t入ります。また着火して窯を締める迄の5~7日の間、火の管理で目が離せません。時々地域の里山施設で本格窯を設置しているのを拝見しますが、それを稼働させる為には莫大なエネルギーと時間が必要で、常時稼働することは不可能なのが実情だと思います。
一方、私は竹炭のみ焼いていますが、木炭も竹炭も焼き方には変わりが有りません。ただ、木炭を作っても、今時はバーベキューの燃料にしかならないので、ホームセンターの1㎏100円の東南アジア製木炭にはボリュウム値段共に太刀打ちできません。
日本の木炭には備長炭という立派な炭が有りますが、炭の材料がウバメガシという固い木で、和歌山県が有名ですが、広島西部辺りでは手に入らない事と、炭焼きの工程が全く異なり、素人の遊びでは手には負えないものです。
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