【今月のひと枝】アオダモ(青梻)<モクセイ科・トネリコ属>

アオダモ

アオダモ(青梻)<モクセイ科・トネリコ属>

北海道から九州に自生する落葉高木。山地の谷沿いや尾根にやや普通に見られる。葉は長さ12~25㌢の奇数羽状複葉で、小葉は2~3対。葉先は細長く鋭い鋸歯がある。材は堅く粘りが強いので特質を生かし野球のバットやテニスのラケットに使われる。特に木製バットの原料として有名。花は晩春、枝先に雲がかかったように白いたくさんの小花を付ける。名前の由来は枝を折って水に付けると水が青くなることから。別名「コバノトネリコ」・・・▼三寒四温を繰り返し、見渡す山々には心なしかほんのり赤みが差してきた。春の息吹に満ちはじめた自然界。昨年、山の整備に入った際に手にした冬芽。水に挿し窓際におく。▼冬の間中なんの変哲もなかった枝は、光の明るさが増しはじめた頃から、背伸びをするかのように少しずつ葉を伸ばし「アオダモ」の姿に。枝の下には真っ白い根が逞しい。柔らかくて初々しい緑の葉、木が宿していた命の力に感嘆。

—2017・2・22 佐伯区湯来町にて ―

原田 澄

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