ノカンゾウ

2014.4ノカンゾウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<ユリ科・ワスレグサ属>

田のあぜや土堤など、やや湿ったところに自生する多年草。
夏、花茎の高さ50~70㌢ほどのユリに似た淡い橙色の花を咲かせる。
花は一日花で昼間だけ咲く。
早春、薄緑色の若芽は山菜に、蕾は乾燥させたものを金針菜(きんしんさい)として食用にされる。
名前の由来は、漢名の萱草(かんぞう)をそのまま音読みし、野山に多く咲くことから。
“ノカンゾウ”の花は一重だが、仲間の“ヤブカンゾウ”は全体が少し大きめで花は八重。
中国からの史前帰化植物で万葉集や和歌にも詠まれている。

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▼春が来た。自然の恵み山菜の季節到来。
いつもの場所に群生する“ノカンゾウ”、根を見て驚いた。
なんと力強く大地を掴んでいる事か。
葉を端正に重ねて装う若芽は、アクがなく甘みとぬめりがあって大変美味。

▼山菜取りは、決して乱獲する事なく自然への気遣いをしつつ、
恵みを分けて頂くという気持ちで楽しめたらと思う。

▼“カンゾウ(萱草)”は古く「忘れ草」という名で呼ばれ、
若葉を食べると美味しくて憂いを忘れると記されているそうな。
しばしの憂いを忘れ、さあ、春を探しに野山へ出かけよう。

―2014・3・25 佐伯区湯来町にて―

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